
こんにちは。
次男が知的障害ありの自閉症スペクトラムのしのです。
障害者育児についてまわる、親亡き後問題。
いつまでも親が見守っていけるわけではないのが現実です。



私たちがいなくなった後に、次男は働けているのかな?



どうやってお金を残していこうか?
障害者扶養救済制度は、そんな障害のある子どもが親の死後に終身で年金が受け取れる制度です。



調べてみたけど難しい~~!



具体的な例も見てみたいね!
今回はそんな障害者扶養制度についてわかりやすく、メリットやデメリット、具体的な受給シュミレーションなどをまとめてみました。
障害者扶養共済制度とは?


扶養する保護者に万が一のこと(死亡・重度障害)があった場合、残された障がい者に毎月2万円の終身一定額の年金が支給される制度
※1口2万/2口まで
各都道府県あるいは政令指定都市ごとに実施されており、自治体によっては掛け金の助成を行っているところもあるようです。



自分の自治体を調べてみてね!
障害者扶養共済制度の掛け金
掛け金の金額は、加入時の年度4月1日時点の加入者(保護者)の年齢で決まります。



加入した年齢が若い時ほど、安くなります。
加入者の年齢 | 月額(1口) |
---|---|
35歳未満 | 9,300円 |
35歳以上 40歳未満 | 11,400円 |
40歳以上 45歳未満 | 14,300円 |
45歳以上 50歳未満 | 17,300円 |
50歳以上 55歳未満 | 18,800円 |
55歳以上 60歳未満 | 20,700円 |
60歳以上 65歳未満 | 23,300円 |
障害者扶養共済制度の加入条件
①心身障碍者であること(将来独立した自活が困難であると認められる)
- 知的障碍者
- 身体障碍者であり、等級が1級~3級に該当
- 精神または身体に永続的な障害があり、その程度が上記二つと同程度と認められる(統合失調症・脳性まひ・自閉症・血友病など)
②加入者(保護者)の年齢が65歳未満であること
③加入者(保護者)に特別な疾病や障害がなく、生命保険に加入できる健康状態であること
加入者(保護者)に該当する者
・父母
・配偶者
・兄弟姉妹
・祖父母その他親族
障害者1人につき、保護者1人、2口まで加入できます。
追加で2口目を掛ける場合は、2口目の掛け金はその時点の加入者の年齢で決まります。
障害者扶養共済制度の加入方法
加入の申込みは、各市区町村の障がい者福祉担当課で受付けています。
転勤などで引越した場合も、新しい都道府県で手続きをすればそれまでの加入期間は通算され、そのまま継続されます。



全国どこへ行っても大丈夫だよ!
受給開始はいつから?
加入者である保護者が死亡、または重度障害状態に該当したと認められた月の分から、障がい者本人が亡くなるまで生涯支給される。
障害者扶養共済制度のメリット・デメリット


障害者扶養共済制度のメリット
付加保険料がかからないため、掛け金が割安
民間の生命保険と違い、保険事業に必要な事業費などがかからないため、その分掛け金が安い。
掛け金の免除制度がある
加入日から20年以上経過し、かつ65歳以降の最初の加入応当月を迎えた場合、その後の掛け金は免除されます。
つまり、以下のような支払期間となります。
- 30歳で加入・・・65歳まで35年間支払う
- 45歳で加入・・・65歳まで20年間支払う
- 50歳で加入・・・70歳まで20年間支払う
掛け金が所得税控除の対象
この共済の掛け金は全額税金控除できるため、年末調整や確定申告で控除を受けることができ還付されます。
相続税や贈与税、所得税もかかりませんので、大きな節税効果となるでしょう。



これはありがたいよね。
収入認定されない
こちらの共済は収入認定されないので、生活保護を受給していても貰えます。
また、障害基礎年金と併せて受給できます。



障害基礎年金は、知的障害や発達障害を含む先天性疾患の場合、20歳から申請できるよ!
障害者扶養共済制度のデメリット
途中で解約しても、掛け金は返ってこない
家計状況などにより、途中で脱退したい・・となった場合でも、それまで掛けてきた金額は戻ってきません。



掛け捨てになる可能性も。
ただし、加入年月によって脱退一時金が支給されます。(課税対象)
加入年数 | 脱退一時金 |
---|---|
5年以上 10年未満 | 75,000円 |
10年以上 20年未満 | 125,000円 |
20年以上 | 250,000円 |



ここで例を挙げてみますね。
掛け金/月11,400円
5年間の払込み額/684,000円
還付金/75,000円
ということになります。



うーん・・。
途中解約はかなりのダメージを受けるね。
障害者本人が亡くなってしまった場合も返還されない
1年以上加入している場合、弔慰金が支払われます。(非課税)
加入年数 | 弔慰金額 |
---|---|
1年以上 5年未満 | 50,000円 |
5年以上 20年未満 | 125,000円 |
20年以上 | 250,000円 |
こちらも、払い込んだ掛け金は返還されません。
万が一、この制度の年金受給を受ける前に障害者本人が亡くなってしまった場合はほぼ掛け捨てということになります。
障害者扶養共済制度の年数シミュレーション





結局、どれくらい払ってどれくらい貰える予想になるの?



そう!
気になるのはそこのところ!
自分たちが今加入したとして、何年くらい支払うことになってどれくらいで元がとれるのかをざっくり計算してみました。
加入者(保護者)が80歳で死亡すると仮定した場合



タブをクリックしてみてね♪
※それぞれ掛け金1口の場合
こうみるとやはり加入するなら若いうちが良さそうに見えます。
ただし加入者(保護者)の死後に支給されるため、長生きすればするほど受給期間が短くなるという事実・・・。



自分の年齢と子どもの年齢で計算してみよう!
とはいえ、加入者が若くして亡くなってしまった場合は受給期間も長くなりますし、予想ができないその部分の兼ね合いをどう捉えて判断するか、難しいところです。
障害者扶養共済年金の受取について


年金管理者の指定
加入者(保護者)が亡くなった後に、自治体の窓口で手続きをする必要がありますが、障害者本人が手続きするのは難しい場合がありますよね。



お金の管理は難しそうだなぁ。
そんな時のために、あらかじめ年金を管理する『年金管理者』を指定しておきましょう。
父親が加入者の場合、妻である母親やほかの子ども(障害者の兄妹)など、家族が管理者となることが考えられます。
途中で変更可能なので、他の兄妹が大人になるまでは母親が管理者でいるのが現実的ですね。
1人っ子の場合でも、信頼できる親族や人を年金管理者にしておくことをお勧めします。
障害者扶養共済年金を受け取れないパターン
- 加入日以後1年以内の自殺
- 加入者の犯罪行為
- 障害者の故意による傷害行為
- 加入前の疾病・災害
- 加入者の生存中に障害者である子どもが亡くなった場合 など



普通に生きていれば大丈夫!
子どもの将来に備えよう


いかがでしたか?
私自身、加入すべきか検討中の中で色々と調べることができ、勉強になりました。
障害者である子どもが自分より先に亡くなってしまった場合や、途中で脱退した場合は悲しいことにわずかな給付があるだけですが、続けていけば親なきあとの大きな支援となることは間違いなさそうです。



障害者年金や生活保護と一緒に受給でき、税金対策も可能というのは大きなメリットですね。
加入者である親が予想以上に長生きした場合、受給期間が短くなることになりますが、障害者である子どもだって長生きする可能性はあります。



未来のことは誰にもわからないからね。
自分たちがいなくなった後の他の兄妹や親族への負担、本人の生活基準を保つためにも、準備できることはやっておきたいのも親心。
ただ、支払い期間は決して短くなく、途中脱退は大きく損をするため、加入は慎重に考慮の上決めるべきです。
どうしても将来が心配な障害児の子育て。
子どもにお金を残す方法の一つとして、障害者扶養共済制度というものがあるということが参考になれば幸いです。
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